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急性心臓発作の治療薬 FDAが優先審査の対象に
 FDA(米国食品医薬品局)は、急性心臓発作の一つであるST上昇心筋梗塞(こうそく)(STEMI)の治療薬として、抗凝固薬「ロベノックス」(一般名エノキサパリンナトリウム)の適応追加を、優先審査の対象と認めた。

 STEMIは、冠状動脈での血栓形成が原因で、動脈が完全に閉塞(へいそく)されることによって心筋が傷つけられる。

 エノキサパリンは、低分子量のヘパリン(抗血栓薬)。血栓や塞栓疾患の予防と治療のため、96カ国が7つの適応症を承認している。主な適応は、不安定狭心症、非Q波(非ST上昇)心筋梗塞による虚血性合併症の予防、肺塞栓症や深部静脈血栓症を含む静脈血栓塞栓症(VTE)の予防など。

 日本では股(こ)関節または膝(ひざ)関節置換術施行後の深部静脈血栓の防止を適応症として、厚生労働省に承認申請されている。

 冠動脈疾患は、心疾患で頻度が最も高く、年間の死亡者数は約1700万人。世界中の死亡者のほぼ3分の1を占める。冠動脈疾患によって心筋内の酸素の需給バランスが乱れる結果、急性心筋梗塞など急性冠動脈症候群が生じる。急性冠動脈症候群は、心筋の病変部をそれ以上傷つけないようにして、動脈の血流を回復させるとともに、心臓の酸素需要量を減らす治療をする。

 血流を回復させる方法は、血栓を解かす血栓溶解剤の投与か、経皮的冠動脈インターベンションという外科手術のどちらか。急性冠動脈の薬物療法では、抗血小板薬や抗凝固薬が使われる。ただ抗凝固薬は、血栓の成長と新たな血栓の形成予防できるが、血栓は溶解できない。(南里秀之)

 (くまにちコム「健康・医療」2007年2月17日付)
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