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トルセトラピブ/アトルバスタチン 最新臨床試験の結果公表
 米ファイザー社は、善玉(HDL)コレステロール値を上げて、悪玉(LDL)コレステロール値を下げる作用を持った合剤の高脂血症治療薬トルセトラピブ/アトルバスタチンの第V相臨床試験の暫定結果を発表した。

 臨床試験の対象は、心筋梗塞(こうそく)など心疾患リスクが高い患者約1万3000人。暫定結果は、ヘテロ接合体性家族性高コレステロール血症(HeFH)の患者を対象にしており、トルセトラピブ/アトルバスタチンの合剤投与群とアトルバスタチンの単剤投与群に分けて調べた。

 それによると、トルセトラピブ/アトルバスタチンの合剤投与群は、アトルバスタチンの単剤投与群よりも、善玉コレステロール値が平均56%上昇した半面、悪玉コレステロール値は平均27%低下した。ただトルセトラピブ/アトルバスタチンの合剤投与群の収縮期血圧は、アトルバスタチンの単剤投与群に比べて平均2mmHg上昇した。

 トルセトラピブは善玉コレステロール増加薬。コレステロールを転送する肝臓内のタンパク質の働きを妨げると、善玉コレステロール値が上昇するという機序(メカニズム)に着目し、米ファイザー社が世界で初めて開発した。

 アトルバスタチン(商品名リピトール)は、米ファイザー社の主力製品だが、製造特許が2010年に失効する。このためアトルバスタチンとトルセトラピブの合剤開発に対し、ライバルメーカーは「合剤で承認を取って販売するのは、アトルバスタチンの事実上の特許延長。トルセトラピブと他のスタチン剤との合剤開発の道を閉ざし、医療費高騰につながる」としている。

 ヘテロ接合体性家族性高コレステロール血症は、悪玉コレステロールが高くなる遺伝子を両親のどちらかから受け継いで高脂血症になる病気。日本人の患者は500人に1人の割合という。(南里秀之)

 (くまにちコム「健康・医療」2006年11月8日付)
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