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幹細胞を移植し心筋再生
 人の心筋にわずかに含まれる幹細胞を取り出し、心筋梗塞(こうそく)を起こしたブタに移植して心臓の機能の一部を回復させる実験に、京都大の王英正准教授(心筋再生医学)のチームが成功した。

 チームはマウスで同様な実験をしているが、今回は手法を改良し、人により近い条件で成功させた。臨床応用では患者本人の幹細胞を移植に使うのを想定。王准教授は「最も実用に近く、安全な手法だ」と話している。

 王准教授らは2005年、心筋組織に高い能力を持つ幹細胞が1万分の1の割合で含まれているのを発見している。

 今回は患者1人から提供を受けた心筋組織から幹細胞を採取して1カ月かけて培養。血流を妨げて心筋梗塞を引き起こしたブタの患部に幹細胞を注射後、血管や細胞の成長を促す薬剤を含むゼラチンで覆った。4週間後に調べると、患部面積の8%で心筋が再生し、心臓の収縮機能が10〜12%回復したという。

 王准教授は「iPS細胞や胚(はい)性幹細胞(ES細胞)を使う手法も考えられるが、現時点では安全性などに課題が多い」と指摘している。

(熊本日日新聞2008年5月3日付朝刊)
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