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| メタボ対策へ特定健診制度 健保組合、市町村負担増に苦慮 |
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社員や住民のメタボリック症候群対策に、企業の健康保険組合や国民健康保険を運営する市町村が頭を悩ませている。新たな健診費用に加え、改善が見られないと罰則が科せられ、大企業の健保組合などでは、負担増が二十億円になる場合もあるからだ。
来年四月から四十〜七十四歳を対象にした特定健診制度が導入され、腹囲、血圧、コレステロール値などからメタボリック症候群の該当者や予備軍を割り出し、健保組合などが指導することが義務付けられる。
二〇一二年度の健診実施率や保健指導実施率、該当者・予備軍の減少率によって、七十五歳以上が加入する後期高齢者医療制度への支援金を本来より最大10%、加算したり減算する仕組みも導入。具体的な条件は今後決まる見通しだが、支援金が加算されれば保険料の値上げにもつながる。
三菱電機健保組合の場合、対象者は家族も含め約九万七千人で、特定健診実施に伴い新たに十億円の費用がかかる。保健指導の効果が出ず、該当者が増えるなどして罰則を受けると、支援金が十億円増額させられる見通しだ。同健保の医療費は年二百七十億円程度で、少なくはない額だ。
トヨタ自動車健保組合も新たに十億円を充て、対象者を国の基準より若い三十六歳以上とする方針。「この年齢から数値が悪くなる人も多く、早めに対応する必要がある」(小野政秀事務長)ためだ。国が示した受診勧奨者の基準を緩めて保健指導の対象者を増やし、診察を受ける前に悪化するのを食い止める工夫をするという。
自治体の負担も大きい。川崎市の場合、対象者は二十三万人。自前の保健師では対応できないため、保健指導を外部に委託する予定で、委託費だけで五億円に上る見通し。健診費用に十六億円、郵送代などの事務費にも数千万円かかる。
担当者は「六カ月の指導の後、また元に戻ってしまってはまた同じ人に費用を使うことになり、無駄になってしまう。生活習慣などをどうやって自分で改善していけるかが課題」と話す。
ただ医療費がすぐに減るという保障はない。三菱電機の場合、〇二年度から独自に保健指導などに力を入れ、歯科は下がったものの、全体を削減するまでには至らなかった。健保事務局は「短期間で効果を出すのは難しく、十年単位で効果が表れるのではないか」とみる。
健保の中には、健診の成果を少しでも挙げるため、これまでも異常を指摘されてきた数値が悪い人よりも、改善しやすい軽い人に絞った保健指導を検討する例も。
さらに「最初から保健指導をせず、罰則を受けた方が負担は少ない」「効果を大きくするため、初年度は数値を控えめに」などの声も聞かれる。
(熊本日日新聞2007年12月22日付朝刊)
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