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抗血栓症薬を急性冠症候群の治療薬として承認、EU
 欧州医薬品審査庁(EMEA)は、英グラクソ・スミスクライン社の抗血栓症薬「アリクストラ錠」(一般名フォンダパリヌクスナトリウム)を、急性冠症候群治療薬としての効能・効果で追加承認した。

 フォンダパリヌクスは、72時間以内の経皮的冠動脈インターベンション(介入)または在来治療法が適用されない不安定狭心症患者や非ST上昇型心筋梗塞(こうそく)患者に対する抗凝固療法として欧州心臓病協会の治療ガイドラインでは最も推奨されている。

 急性冠症候群への適応承認は、32,000人以上の患者を対象にした2つの第V(ローマ数字)相臨床試験の結果に基づく。2つの試験は、フォンダパリヌクスと低分子ヘパリン製剤の抗血栓薬エノキサパリンナトリウム注射剤、未分画ヘパリン注射剤、偽薬と、それぞれ効果を比較した。

 このうち1つの試験では、不安定狭心症または非ST上昇型心筋梗塞の患者に対し、フォンダパリヌクス2.5rの1日1回投与と、エノキサパリン1r/sの1日2回投与を比べた。その結果、投与9日間までの出血発生率は、フォンダパリヌクス投与群2.2%、エノキサパリン投与群4.1%。1カ月後の死亡率はフォンダパリヌクス群2.9%、エノキサパリン群3.5%だった。

 さらにST上昇型心筋梗塞患者を対象に、フォンダパリヌクス投与群と未分画ヘパリン投与群または偽薬投与群を比較したところ、フォンダパリヌクス投与群は、未分画ヘパリン投与群よりも、死亡リスクの低下または心臓発作の再発低下効果が著しいことが分かった。

 フォンダパリヌクスは、血液凝固の際、中心的に働く]a因子の働きを選択的に妨げる。]a因子はトロンビン(血液凝固を促進する血中タンパク質)の生成過程で中心的な役割を担っている。

 国内では、アリクストラは膝(ひざ)関節全置換手術後などの静脈血栓塞栓症の発症抑制を効能・効果として初めて承認を取得。現在、腹部手術後の静脈血栓塞栓症の予防を効能・効果として承認申請している。海外旅行などの際、飛行機の狭い座席に長時間座っていることで起こる「エコノミークラス症候群」は、静脈血栓塞栓症の形態の一つとされている。(南里秀之)

(くまにちコム「健康・医療」2007年9月27日付)
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