くまにち.コム  
3大生活習慣病やこころ、こどもの病気など、最新治療法や先端医療の現状をお伝えします。  
   
ホーム > 読むクスリ > 眼の病気一覧 >   
読むクスリ
メール健康相談
休日在宅医 お役立ちリンク
お知らせ
フリーワード検索

     
肥後医育塾
笑顔ヘルCキャンペーン
メディカルネット
デリすぱホームドクターガイド



黄色の色素ルテイン 目の疾患、がん予防に効果
 ホウレンソウなどに含まれるカロチノイドの一種「ルテイン」が、健康食品として米国で人気だ。目の疾患をはじめ心臓病やがん予防の効果がある、との研究結果も出ている。

  カロチノイドは抗酸化作用を持ち、紅葉や果物の色など自然界で色素として働く物質。ベータカロチンやリコピンなど六百種程度が知られる。ルテインはマリーゴールドの花の黄色の色素で天然着色料に使われる。緑黄色野菜に多く、葉で葉緑素と集光性複合体を構成する。中でもホウレンソウには百グラム中約一万マイクログラム含まれる。

  紫外線で生じる有害な活性酸素の働きを抑え、破壊力が強い波長四二〇〜四六〇ナノメートル(ナノは十億分の一)の青い光を吸収。光毒性から守る盾の役割を果たす。人体では眼球や皮膚、脳、乳房などに存在する。眼球では、水晶体や網膜中央の光受容体が集中する黄斑(おうはん)などにある。黄斑が黄色いのも豊富なルテインのためだ。

  米ハーバード大の研究者が約十年前、ルテイン摂取による白内障や加齢黄斑変性(AMD)のリスク低下を報告した。AMDは視野の中心がぼやけたり、ゆがむようになる疾患で、米国では高齢者の失明原因のトップ。レーザーを使ったAMD治療法も普及しつつあるが、決め手にはなっていない。そんな中、ルテインの摂取で黄斑の色素濃度が増えたとの研究報告もあり、予防や進行防止だけでなく治療にも効果があるとの見方が出ている。

  葉山眼科クリニック(さいたま市)の葉山隆一院長は米国留学中にルテインの調査に参加、その効果を目の当たりにし、四年ほど前から治療に使っている。AMDの患者にルテインを三カ月投与した結果、症状が改善。視力が0・05から0・9に回復した患者のほか、白内障や緑内障でも水晶体白濁の改善などの効果があったという。

  有効投与量は一日六ミリグラムとされ、米国では栄養補助食品の錠剤で取るのが一般的。葉山院長は「ブロッコリーやインゲン豆などにも含まれるが、やはりホウレンソウが一番。熱にも強く、予防のためならホウレンソウ一日六十グラム程度でも十分」。

  ルテインは乳がんや心臓病に効果があるとの研究報告もある。純粋ルテインをマリーゴールドから抽出しているトップメーカーの米ケミンフーズ社によると、ルテイン配合の健康食品は一九九六年に米国で登場、九九年から爆発的に伸びているという。

(熊本日日新聞2002年9月3日付「夕刊メディカル」)

 
  無断転載は禁じます。
掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun
  (c) 熊本日日新聞社 〒860-8506 熊本市世安町172