くまにち.コム  
3大生活習慣病やこころ、こどもの病気など、最新治療法や先端医療の現状をお伝えします。  
   
ホーム > 読むクスリ > 眼の病気一覧 >   
読むクスリ
メール健康相談
休日在宅医 お役立ちリンク
お知らせ
フリーワード検索

     
肥後医育塾
笑顔ヘルCキャンペーン
メディカルネット
デリすぱホームドクターガイド



正常眼圧緑内障 熊本大など診療指針作成へ
 眼圧は正常なのに、次第に視野が欠けていく正常眼圧緑内障(NTG)。日本人の緑内障患者の過半数を超える。秋田大、新潟大、東京大、岐阜大、熊本大の各付属病院が関連病院の協力を得て、このNTGの早期発見・治療につながる診療ガイドラインの作成を進めている。

 「緑内障は、視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患」。日本緑内障学会の診療ガイドライン(第二版)は、緑内障をこう定義している。日本人、外国人を問わず、眼圧の高さに比例して、緑内障になる公算も大きくなる。眼の中で産生される房水という液体の量が、排出される量を上回り眼圧が上昇、視神経に障害を起こす。

 眼圧の正常値は10〜21oHg以内とされる。ところが、日本緑内障学会が二〇〇〇年九月から〇一年十月に岐阜県多治見市の四十歳以上の男女三千二十一人を対象に実施した眼科検診で正常眼圧緑内障患者が3・6%、全緑内障患者の72%を占めた。さらに日本人の眼圧値は欧米人より1oHgほど高いことも判明した。

 この多治見スタディの結果や画像解析装置の進歩なども織り込みながら、五大学の付属病院の各眼科教室が二〇〇五年度から、正常眼圧緑内障の診療ガイドラインづくりを共同で進めている。厚労省も約四千二百万円助成し支援している。

 「通常の健診に緑内障検査を追加し、非医師でも正確なデータが取れて、緑内障の専門医がそのデータを診ると、きちんとスクリーニング(選別)できる体制を整えたい」。共同研究代表者の谷原秀信・熊本大教授は、研究の目的を説明する。現在、正常眼圧緑内障に関しては科学的な根拠に基づいた診療指針がない。このため治療方針と診断基準を定めて、患者に最適な治療方法を提供するという。

 診療ガイドラインの作成は〇七年度中だが、来年一月二十一日には熊本市で市民公開講座を開催。谷原教授、岐阜大の山本哲也教授、金沢大の杉山和久教授が、最新の正常眼圧緑内障の研究成果を交えながら講演する。

 (熊本日日新聞2006年11月29日付「夕刊メディカル」)

 
  無断転載は禁じます。
掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun
  (c) 熊本日日新聞社 〒860-8506 熊本市世安町172