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翼状片 初回の手術が大事
 原因不明の眼の疾患の一つに翼状片がある。結膜(白目)の組織が異常に増殖し、角膜(黒目)の周辺に入り込んで起こる。進行すると手術が必要になるが、再発する場合もあり、初回の手術が大切になる。

 翼状片は、野外の仕事をする人や沖縄県など南の地方に住む人たちに多いため、紫外線が原因と指摘されているが、発症の詳しいメカニズムは分かっていない。年齢層では中高年が圧倒的だ。通常、鼻に近い部分から広げた翼の様に少しずつ拡大していくことから、この病名になった。

 失明する危険な病気ではなく、黒目に侵入していない軽度の段階では経過をみる。しかし黒目に覆い被さるにつれ、生活の質(QOL)にかかわってくる。少しの刺激で充血したり、異物感を感じたり、涙が流れたりする。また黒目の中に充血した白目が入り込んだようにみえるため、見た目も気になる。

 さらに肝心なのは視力。慶応大医学部の真島行彦・助教授は「翼状片が黒目の中心から三ミリ以内まで拡大してくると、角膜の形がゆがみ、乱視によって視力が低下する」と話す。点眼薬で炎症や充血を抑えることはできるが、進行を止められないし、治りもしない。

 「翼状片が黒目に二〜三ミリ入り込んだところで手術というのが一般的」と真島助教授。手術は比較的簡単で黒目を覆った翼状片を取り除く。点眼麻酔によって短時間で終わる。ただ完全に取り除けなかった翼状片が、再び増殖して再発することがある。通常、残った翼状片と黒目の間に、周辺の正常な白目を伸ばして移植し、翼状片の増殖を防ぐ。

 若い患者の場合は、翼状片の増殖力が強いため、抗がん剤のマイトマイシンを術中に使うこともある。

  真島助教授によると、かつては取り除いたところを結んで縫う手術法で、再発率30%〜40%だった。最近は手術法の改善で10%以下、慶応大の場合は7%程度。再発するなら、大半が術後一カ月〜三カ月。半年後も変化がないなら、まず大丈夫という。

 「手術を繰り返していると、黒目などとの癒着がひどくなり、眼球が外側に動かない、物が二重に見えたりする、両眼の焦点が合わない、など治すのが難しくなる。だから初回の手術が大事で、経験豊富な医師を選んだ方がいい」。真島助教授はアドバイスする。

 熊本大付属病院(熊本市)でも、松本光希・助教授らが主に再発患者を対象に手掛けている。熊本大病院外来予約センター(電)096(373)5973。
 
 (熊本日日新聞2004年8月25日付夕刊メディカル)

 
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