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| すい臓再生の前駆細胞 ES細胞で作成 熊大研究グループ、糖尿病治療に期待 |
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あらゆる組織になる能力を持つES細胞から、すい臓の元になる前駆細胞を作る方法を、熊本大発生医学研究センターの粂昭苑教授(45)、白木伸明研究員(30)らのグループが確立し、一月三十一日付の米科学誌「ステム・セルズ」(電子版)で発表した。すい臓の再生医療の実現に向け、研究が一歩前進した。
すい臓のベータ細胞には、インスリンを出して血糖値を下げる働きがある。甘い物を食べ過ぎるなど生活習慣の影響などでベータ細胞の機能が低下すると糖尿病になる。症状が重くなると、すい臓を移植する必要があるが、提供者が少ないため、ES細胞からベータ細胞を作ることが期待されている。
白木研究員らは二〇〇三年、マウスのES細胞を使って、将来すい臓になる前駆細胞を作る研究に着手。同年、マウスの腎臓の細胞を薄く敷いた上に、ES細胞を置いて培養すると、2%が前駆細胞になることを、世界で初めて突き止めた。
さらにマウスの腎臓から出る物質のうち、脳下垂体から出るホルモン量を調節するアクチビンなど数種類の物質が、ES細胞から前駆細胞への変化を促すことも解明。
腎臓細胞の上にES細胞を置きアクチビンなどを加えると、ES細胞の30%が前駆細胞になることが分かった。ES細胞の30%もの量を前駆細胞にできた研究例は世界で初めてという。この前駆細胞をマウスに移植すると、ベータ細胞になることも確認した。
白木研究員は「ベータ細胞を作る目標が現実味を帯びてきた。現在、ベータ細胞をすい臓に直接移植する治療法が考えられており、臨床に結び付くまで頑張りたい」と話している。(河内正一郎)
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| ES細胞から作られたすい臓前駆細胞(緑色の部分)。アクチビンなどを加えてES細胞を培養すると(右)、加えない場合(左)よりも前駆細胞が多くできる=熊本大の白木伸明研究員提供 |
(熊本日日新聞2008年2月8日付朝刊)
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