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| 糖尿病に多い閉塞性動脈硬化症 治療遅れると足切断も |
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糖尿病患者に多い「閉塞(へいそく)性動脈硬化症」は下肢の動脈が詰まってしまう病気だ。少し歩くだけで足が痛くなり、歩けなくなるのが初期症状の特徴で、診断・治療が遅れると、足の切断という深刻な事態にもなる。
▽高い死亡率
「患者さんの合併症を見ると、糖尿病のほか、高血圧、高脂血症などの生活習慣病が目立つ。喫煙や加齢も危険因子になっている」と指摘するのは古森公浩・名古屋大医学部教授(血管外科)。
今年一月には、欧米や日本など十七学会が参加して、この病気の診断・治療ガイドラインが作成され、公開された。
この病気では足の切断も怖いが、驚くのは死亡率がかなり高いことだ。
「下肢に加え、全身の動脈硬化が進んでいることが多く、がんと同じくらい死亡率が高い。五年死亡率で比べると、乳がんの15%を超え、28%という米国のデータがある」(古森教授)
症状は、足が冷たかったり、しびれたり、足の皮膚が青白くなったりすることから始まる。次に、少し歩くと、痛くて歩けなくなる「間欠性跛行(はこう)」という状態になる。
▽診断は簡単
「血管の閉塞個所によって痛む場所が異なるが、少し歩くとふくらはぎなどに痛みが出て、歩けなくなる。休むと痛みが消失するのが特徴」(古森教授)
さらに進むと、じっとしていても足に痛みを感じる状態になり、最後はかいようや壊死(えし)が表れる。自分ではなかなかこの病気に気付かないが、診断そのものは簡単だ。
ガイドライン作りの中心となった米コロラド大医学部のW・R・ハイアット教授は「診断には両腕と両足首で同時に血圧を測るだけ。その血圧比(ABI)から下肢の血管の詰まり具合が分かる」と話す。
米国では五十歳以上の糖尿病患者にはABI検査を行う。現在、五十歳以上の糖尿病患者では29%が閉塞性動脈硬化症を合併しているという。
▽薬物療法
治療は、外科的治療としては血流が詰まった部分に、ほかから血管を持ってきてバイパスをつくったり、血管にカテーテル(細い管)を入れて、狭窄部を風船で膨らませ、ステント(金属で編んだ管)を入れる血管内治療も盛んになってきた。
ハイアット教授は「治療はまず内科的な方法を考えるべきだ。まず禁煙が必要、運動療法もかなり効果がある。シロスタゾール(商品名プレタール錠)を使った薬物療法は間欠性跛行の治療にも有効で、身体機能や痛みの低減など生活の質(QOL)も高める」と話している。
(熊本日日新聞2007年5月5日付朝刊) |
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