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長期的な血糖値コントロールで高い効果 マイレン酸ロシグリタゾン
 新しい糖尿病治療薬マイレン酸ロシグリタゾンが、治療開始5年の時点で単独療法の無効リスクを、既存の経口糖尿病治療薬メトホルミンに比べ32%、スルホニル尿素薬(SU薬)に比べ63%軽減したという大規模臨床試験の結果を、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」が掲載した。

 大規模臨床試験は「ADOPT」と呼ばれ、試験開始3年以内にU型糖尿病と診断され、薬物療法未経験の患者4360人を対象に、北米と欧州の400カ所以上の医療施設で実施された。参加者はロシグリタゾン、スルホニル尿素薬、メトホルミンの投与群に分けられ、各薬剤の1日当たり最大量まで適宜増量して使われた。患者は4年〜6年継続的に観察され、各薬剤を発症初期に単独投与した場合の血糖コントロール、インスリン抵抗性、膵β細胞機能に対する長期的な効果を調べた。単独投与で効果が認められなくなった時点で各薬剤の最大投与量が投与されていた割合は、ロシグリタゾン群99・3%、メトホルミン群98・6%、スルホニル尿素薬群99・0%だった。

 空腹時血糖値と血糖値を長期管理する指標に使われるHbA1c(糖化ヘモグロビン)を測定したところ、ロシグリタゾンはインスリンへの感受性を顕著に改善し、膵β細胞の機能低下を有意に防ぎ、メトホルミンやスルホニル尿素薬に比べると、血糖値のコントロールが進行的に低下するのを有意に遅らせた。つまり、糖尿病患者の血糖値を長期的に悪化させることなく維持できたわけだ。HbA1cの平均値が7・0%未満で推移した期間は、ロシグリタゾン群60カ月(5年)、メトホルミン群45カ月(3年9カ月)、スルホニル尿素薬群33カ月(2年9カ月)だった。

 この試験は最大6年間まで追跡調査されたが、治療の中止率はロシグリタゾン群37%、メトホルミン群38%、スルホニル尿素薬群44%。スルホニル尿素薬群では低血糖による中止率が高かったという。

 ロシグリタゾン群の主な副作用は浮腫、体重増、消化器症状などが報告されているという。この試験は英グラクソ・スミスクライン社が資金援助した。

 同社によると、ロシグリタゾンを服用した女性は、メトホルミンやスルホニル尿素薬を服用した女性に比べると、主に足や上肢骨を骨折する率が低かった。男性では3剤での違いは認められなかった。このことは、高齢のU型糖尿病の女性患者は、骨折リスクが高いことを示している。(南里秀之)

 (くまにちコム「健康・医療」2006年12月14日付)

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