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肝がんセンター 全国初の専門外来施設 久留米大病院
 久留米大病院(久留米市)が総合診療棟に「肝がんセンター」(センター長・佐田通夫第二内科教授)を開設、2月2日から診療を始める。がん専門の外来は、国立がんセンターが開設しているが、肝がんの専門外来は全国初だ。

 同病院は、福岡県筑後地方から佐賀県東部にかけての中核病院。文部科学省の「21世紀COEプログラム」(トップ30大学構想)にも『先端的ながん治療研究の拠点』として選ばれ、「先端がん治療研究センター」で基礎研究を進めている。

 一方、肝がんは、消化器系がんでは死亡者数がトップの胃がんに迫る勢い。特に同病院の患者が多い福岡県は人口10万人当たり死亡者数41・4人で全国3位、佐賀県は47・5人でトップ。同センター副センター長の鳥村拓司・第二内科講師は「肝がん治療の症例数は九州のどの病院にも負けない」と話す。

 鳥村講師によると、センターのスタッフは、内科医、放射線科医、外科医合わせて9人〜10人。肝がん患者や肝がん経験者のほか、場合によっては肝硬変など高リスク患者も診る。治療法は、直径2〜3センチ以下の小型がんは、電極針を患部に差し込み、がん組織をラジオ波で焼き切る「ラジオ波熱凝固療法」、直径10〜15センチの大型がんは、上腕の静脈や股動脈から入れたカテーテル(管)を患部近くに伸ばして抗がん剤を投与する「動注化学療法」を第一選択肢にする。

 先端がん治療研究センターと共同開発した、ワクチンを投与し患者の免疫力を高める「ペプチドワクチン療法」、特殊カテーテルを使い何日かに分けて少しずつ抗がん剤を患部近くに投与していく「分割頻回肝動脈塞栓療法」といった独自療法も試みる。島村講師は「分割頻回肝動脈塞栓療法は、大型がんを少しずつ小さくしていく方法で、患者の負担が軽くなる」。

 さらに肝がん患者の約80%は、C型肝炎ウイルスに起因するが、インターフェロンが使えない患者にはGOT値とGPT値を抑える肝庇護(ひご)療法で、肝組織の破壊を食い止め発がん率を抑制するという。

 同センターは、台湾の台北市立仁愛病院肝がんセンター、韓国の延世大肝がんセンターと姉妹協定を結んでおり、医療スタッフの交流や治療法の共同開発などに取り組む。鳥村講師は「日本と違い、台湾や韓国ではB型肝炎ウイルス患者が肝がんに進行する例が多いが、その原因なども探りたい」と言っている。

 (熊本日日新聞2004年1月14日付夕刊メディカル)

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