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脳梗塞(こうそく)の治療薬t―PA(アルテプラーゼ)の副作用で8人死亡
 厚生労働省医薬食品局は8月31日発表した医薬品・医療機器等安全性情報で、脳梗塞(こうそく)治療薬t―PA(アルテラプラーゼ)の投与後、2005年10月から今年5月の間に、胸部大動脈解離の悪化と胸部大動脈瘤(りゅう)破裂の副作用で男女8人が死亡したと紹介、製薬会社2社に対し「胸部大動脈解離あるいは胸部大動脈瘤を合併している可能性のある患者では適応を十分に検討する」などと薬剤の添付文書を改訂するよう指示した。

 t―PA(アルテプラーゼ)は、協和発酵工業(東京都千代田区)が「アクチバシン」注射剤、三菱ウェルファーマ(大阪市)が「グルトパ」注射剤の商品名で医療機関に販売している。

日本では1991年5月、厚労省が急性心筋梗塞時の冠動脈血栓を解かす効能・効果で承認、05年10月には虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害改善の効能・効果を追加承認した。脳梗塞発症後3時間以内の使用を条件に使われ、寝た切りにならない特効薬として知られている。

 ただ重い頭蓋(ずがい)内出血を起こす危険性が高いことから、CTやMRIによる撮影が可能で画像診断(読影)に熟知した医師がいることなど厳しい使用条件がある。

 日本脳卒中学会は「アルテプラーゼ静脈注射療法適正治療指針」を作成し、指針の解説を中心にした「脳梗塞アルテプラーゼ適正使用講習会」を全国各地で170回以上開催、講習会の受講者は9、000人を超えているという。安全情報の公表に先立ち、同学会は既に会員と講習会受講者にアルテプラーゼ使用と胸部大動脈解離、胸部大動脈瘤の有無に十分な注意を払うよう求める文章を送付していた。

 一方、製薬会社2社は、急性期脳梗塞患者への使用解禁後から今年7月10日までに約7、000人に使われたと推定している。(南里秀之)

(くまにちコム「健康・医療」2007年8月31日付)
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