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年中無休の高密度リハビリ 入院短縮、患者の意欲も向上
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脳卒中などの後遺症で障害を抱える高齢者が増え、日常生活に困らないようにする回復期リハビリテーションの必要性が高まっている。
そんな中、藤田保健衛生大七栗サナトリウム(三重県久居市)が、短い入院期間で密度の濃い機能回復訓練をする「統合的高密度リハビリプログラム」(FIT)を二〇〇〇年十二月に開発、実績をあげている。FITは、同大リハビリテーション医学講座の才藤栄一教授が、園田茂院長や療法士、言語聴覚士、看護師と話し合いながら編み出した。
同サナトリウムの回復期リハビリテーション病棟(五十二床)は、リハビリ訓練室を別棟でなく病棟に組み入れ、病室の対面に設けた。ナースステーションから見渡せ、異変があれば、すぐ駆けつけられる。患者も訓練室に行きやすい。
病室と訓練室間の廊下は幅六メートル、長さ五十メートル。照明は明るいピンク色。訓練時間外でも患者たちはベッドを離れて、廊下で体を動かせる。
脳卒中のリハビリで入院中の主婦(68)は「廊下でほかの患者の歩き方を見て歩きたくなり、訓練の励みになった」と話す。医師も廊下で回診する。いわば病棟全体が訓練室だ。
従来の機能回復訓練は普通、土・日曜が休み。祝日や職員の年休でも訓練が中断し、障害の回復が遅れて入院が長引くこともあった。園田院長によると、実際の訓練日は入院日数の65%にすぎなかったという。この問題を解決するため、療法士三人を一グループにして必ず二人は出勤し、一人で十人前後の患者を診るようにした。交代で休みを取り、連日、訓練を指導する仕組みで、「年中無休のリハビリ病院」といえる。
患者情報は医師や療法士、看護師らがパソコンで共有。患者ごとに同じ目標を掲げるチーム医療態勢も整えた。才藤教授は「療法士が一人で患者を抱え込むことがなくなり、治療の透明性や客観性が高まった」。
患者約二百人を対象に、新方式開始前と導入後の二〇〇一年の結果を比べた結果、新方式で平均入院期間は八十八日から七十六日に短縮。入院中の患者の日常生活活動(ADL)改善点数も二十点から二十九点にアップした。
療法士の数は一・五―一・六倍に増えたものの、訓練量も一・四倍に増え、かつ、効率が上がった。「患者を寝かせ放しにせず、動き回りたくなる環境をつくった」と才藤教授。遠くは東北地方から訪れる患者もいるという。藤田保健衛生大七栗サナトリウム(電)059(252)1555。
(熊本日日新聞2003年9月3日夕刊掲載)
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