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脳こうそく、夏場にも多発! 小まめに水分補給を
 「冬の病気」と思われがちな脳卒中だが、血管が詰まることで発症する脳こうそくは夏場にも多い。水分不足で血液が固まりやすくなるのが大きな原因とみられている。日本脳卒中協会熊本支部長の橋本洋一郎・熊本市民病院神経内科部長に予防策などを聞いた。

橋本洋一郎氏
脳

橋本洋一郎
熊本市民病院
神経内科部長

脳卒中には、脳内の血管が破れて出血する脳出血と、血管が詰まって起こる脳梗塞(こうそく)がある
 1997(平成9)年に発足した日本脳卒中協会は、5月23日から31日までを「脳卒中予防週間」として啓発活動に取り組んでいる。熊本支部長の橋本部長は「6月から8月にかけて、脳こうそくで倒れる人が多い。冬場は血圧などを注意する人が多いけれど、夏場は油断しがちですから」と「週間」の意図を説明する。市民病院では月平均約25人の患者に対応しているが、7、8月は30〜40人と増えるという。

 高血圧や高脂血症、糖尿、心臓病、喫煙、多量飲酒などが「危険因子」と言われるが、「脱水状態になると血液が固まりやすくなる。医師から水分制限を指示されている人以外は、水分の補給を心掛けることが大切」と橋本部長。補給の基本は「汗をかいたり、のどが渇いたりしたら、すぐ水分をとること。夏場はスポーツドリンクなど塩分や電解質成分の入った飲み物も時々飲んだほうがいいでしょう」

【脳卒中予防10カ条】(日本脳卒中協会)
 (1) 手始めに 高血圧から 治しましょう
 (2) 糖尿病 放っておいたら 悔い残る
 (3) 不整脈 見つかり次第 すぐ受診
 (4) 予防には タバコを止める 意志を持て
 (5) アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒
 (6) 高すぎる コレステロールも 見逃すな
 (7) お食事の 塩分・脂肪 控えめに
 (8) 体力に 合った運動 続けよう
 (9) 万病の 引き金になる 太りすぎ
 (10) 脳卒中 起きたらすぐに 病院へ
 がぶがぶ飲む必要はなく「食後や一服のお茶など意識的に小まめに飲めばいいと思う」。ただ、お年寄りは脱水状態になっていても、のどの渇きを覚えない場合が多い。橋本部長は「おしっこを目安に。回数が減ったり、濃い色だったりしたら水分をとるようにして」とアドバイス。「適度にクーラーを使うなど汗をかかない工夫も大切」と話す。

 入浴の前後に加え、特に寝る前にコップ1杯の水を飲むことを勧める。「就寝中は気が付かないうちに、水分不足になりがち。朝、目覚めたら発病していた、というケースもある」。夜間の頻尿を心配して水分を控えるお年寄りもいるが「トイレの回数は薬で減らすことも可能」と“補給優先”を強調する。

 それでも発病したらどうしたらいいのか。「一刻も早く病院へ」と橋本部長。脳出血やくも膜下出血は意識が薄れ倒れる場合が多いが、脳こうそくは徐々に症状が現れることが多いという。

 主な異変は、
 「半身の手足にしびれ感や脱力感」
 「ろれつがまわらない」
 「片方あるいは両方の目が見えにくくなる、または視野が狭くなる」
 「急に飲み込みが悪くなった」
 「歩き方がフラフラしておかしい」
 「いつもよりぼんやりしている」―など。

 「前触れ発作」と言われ、これらの異変が10分程度で収まるケースもあるが、3人に1人が発病につながる。脳こうそく発症の平均年齢は約70歳。橋本部長は「脳卒中は予防第一。危険因子のある50代以上は“対象者”と思って。異変を感じたら、3時間以内に専門医のいる病院で処置を受けてほしい」と力を込める。

  ◇日本脳卒中協会熊本支部の無料電話相談 受け付けは、毎月第2土曜の午前10時〜午後1時に開いている。(電)096(331)0320。

 
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