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新しい型の食物アレルギー まず原因物質突き止めて
幼児期以降、魚介類などが原因で起こる成人の食物アレルギーに、「口腔(こうくう)アレルギー症候群」と「食物依存性運動誘発性アナフィラキシー」という新しいタイプのアレルギーがあることが、明らかになった。
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治りにくい成人型
成人の食物アレルギーは、ぜんそくなどの呼吸器症状や、じんましん、下痢、嘔吐(おうと)などが現れる。原因は、魚介類のほか、果物やソバ、ピーナツなど。成人型は治りにくく、生涯続くケースも少なくない。現時点では、原因食物を取らないよう心がける以外にない。
国立病院機構相模原病院臨床研究センター(神奈川県相模原市)の海老沢元宏・アレルギー性疾患研究部長は「原因食物を取る量や、体調によっても、症状の出方がかなり違う。普通はじんましん程度なのに、風邪だったり、薬をのんでいたりすると、劇的に出ることがあり得る」と注意をうながす。
新しいタイプの口腔アレルギー症候群は、果物や野菜などを食べた時、口の中がイガイガ、チクチクしたり、痛みやかゆみを感じる。一九八〇年代に欧米で報告され、日本でも九〇年代から急増している。一時期は若い女性に目立ったが、今は低年齢の子供が多い。花粉症と関係している場合と関係していない場合があるという。
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ショック症状も
「原因になるのは、キウイフルーツやメロン、モモ、リンゴといった果物や野菜。口の粘膜から吸収されて反応が出る。口腔内だけに症状が見られることが多いが、ショック症状が出ることもある」。海老沢部長はそう説明する。
例えば、リンゴ中のタンパク質は、シラカバ花粉と成分が一緒。このため、同じアレルギー反応が起きる交差反応が指摘されている。果物は火を通すと、アレルギー反応を起こさなくなることが多くなる。
食物依存性運動誘発性アナフィラキシーは、まれな疾患だが、特定の食物と運動の組み合わせで起こる。じんましんから始まり、呼吸困難などのショック症状になることがある。
海老沢部長は「中学生以上に多く、頻度が高い原因の食物は小麦と魚介類。普段食べているときは何ともないが、昼食に食べて、激しい運動をしたときに起こる。てんかんの発作などと間違われることがある」
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サッカーで発症
相模原病院に運び込まれた男子中学生は、シーフードドリアを昼食に取った後、サッカーをして発症。じんましんが出て、呼吸が苦しくなり、救急車で運ばれた。顔面が腫れて目が開かないほどだったという。
海老沢部長によると、エビが原因だった。血液検査や皮膚テスト以外に、実際に食物と運動負荷試験を実施して確かめたという。「一つ間違えると危ないが、原因を突き止めないと、何に注意すべきか分からない」。同部長は明かす。
アナフィラキシーなどのショック状態では、末梢(まっしょう)血管が開いて低血圧になり、心臓が空打ちして頻脈になる。迅速にエピネフリンを注射し、末梢血管を収縮させ、血圧を回復させる必要がある。
二〇〇二年四月の改正食品衛生法の施行で、アレルギー物質の表示が義務付けられた。卵、乳または乳製品、小麦、そば、ピーナツの五品目は、表示しないと刑事罰の対象となる。さらに十九品目が、表示を奨励する対象になった。
ただ加工食品だけが対象で、外食産業や店頭販売の食品には適用されない。アレルギーを持つ人には、外食しにくい環境が続いている。
(熊本日日新聞2004年6月30日付「夕刊メディカル」)
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