教員採用試験、6割が前倒し 24年度、全国68教委調査
教員のなり手不足が深刻化する中、都道府県・政令指定都市など68教育委員会のうち約6割に当たる40教委が、2024年度に実施する公立学校の教員採用試験日程を23年度より前倒ししたことが4日、共同通信の調査で分かった。人材確保のため、早期化する民間採用に対抗する動きが広がっている形だ。
教育実習期間と重なるといった、学生ら受験者の負担などに配慮し見送った教委も一定数あり、前倒しには課題もある。教職の魅力を高める施策がより重要だとする声もあった。
文部科学省によると、従来は大学4年の7~8月に試験を行い、9~10月に合格発表するのが一般的だった。一方、民間企業の多くは6月までに内々定を出している。
公立学校の教員採用試験競争率は22年度に過去最低の3・4倍となるなど低下傾向が続く。文科省は、民間に比べて遅い試験日程が一因とみて、1次試験の標準日を24年度は6月16日に設定。25年度はさらに1カ月程度早めて来年5月11日とすることを、各教委に今年4月に要請した。
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