「阿蘇」を世界文化遺産に 熊本県と7市町村の推進協、4度目の提案書提出 文科省と文化庁に

熊本日日新聞 2024年4月30日 19:17
本田顕子文科政務官(前列左から3人目)に阿蘇世界文化遺産登録に向けた提案書を提出した木村敬知事(同2人目)と阿蘇郡市7市町村長ら=30日、文科省
本田顕子文科政務官(前列左から3人目)に阿蘇世界文化遺産登録に向けた提案書を提出した木村敬知事(同2人目)と阿蘇郡市7市町村長ら=30日、文科省

 「阿蘇」の世界文化遺産登録を目指す、熊本県と阿蘇郡市7市町村でつくる登録推進協議会は4月30日、新たな提案書を文部科学省と文化庁に提出した。世界遺産の国内候補に当たる「暫定リスト」入りを求める内容で、提出は2007年に文化庁の公募に応じて以降、20年、22年に続き4度目。

 現在、暫定リスト入りしているのは「佐渡島[さど]の金山」など5件。「阿蘇」は次点の「カテゴリーⅠa」(4件)に認定されている。

 前回の提案書について文科相は、学術的価値のさらなる整理などの課題を指摘していた。協議会は有識者でつくる学術委員会を開き「阿蘇」の価値を再考。資産の名称を「阿蘇の文化的景観─カルデラ火山に展開した農業パノラマ」とし、活火山を抱える阿蘇地域の人々が、地形を有効利用して景観を形成してきた歴史を前面に打ち出した。

 木村敬知事と7市町村長が文科省を訪れ、本田顕子政務官(参院比例代表)と面会。終了後、木村知事は「政務官から『課題が整理されており、伴走して支援していく』との言葉をいただいた。阿蘇の世界的な価値を訴え、暫定リスト入りを勝ち取りたい」と意欲を語った。

 国の文化審議会は21年に暫定リストの充実を文科相に答申。23日には文化審議会の世界文化遺産部会が、リストに入れる資産を検討する、ワーキンググループを部会の下に置くことを決定していた。(宮崎あずさ、中尾有希)

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
熊本のニュース