芥川賞作家の辻原さん旭日中綬章 「文学の枠、取り外したい」
政府は2024年春の叙勲受章者を29日付で発表し、作家の辻原登さんに旭日中綬章が贈られる。今春、12年間務めた神奈川近代文学館の館長を退任した。古今東西の文学をこよなく愛する作家にとって天職のような仕事。在任中は「近代文学の枠を取り外したい」と、時代や国境の垣根を越えた発信を心がけた。受章の知らせに「そうした仕事が評価されたのならうれしい」。
44歳で芥川賞を受賞。カフカやトルストイの影響を受けた独自の作風で、純文学とエンターテインメントの境界をまたぐ作品を手がけてきた。
今後、挑戦したいのは、「衝撃のラスト」を用意しているという戯曲と、「純然たるラブロマンス」の小説を書くこと。
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