海に少ない昆虫 似た役割果たす甲殻類 <AMAKUSA海ものがたり>

熊本日日新聞 2024年4月26日 17:00
潮間帯性のガガンボ。左は羽化途中、右は成虫
潮間帯性のガガンボ。左は羽化途中、右は成虫

 りくじょうせいたいけいしゅやくは、なんといってもこんちゅうでしょう。しゅるいたいすう、どのそくめんからてもあっとうしています。いっぽううみをやるとこんちゅうがほとんどいません。まったくいないわけではありませんが、りくじょうくらべるとほんのわずかしかいないのです。そして、そのせいそくかんきょうすいめんからすいしんすうメートルまでのごくあさいエリアにげんていされ、ふかいところにはいないとかんがえられています。

潮間帯の海藻上で交尾するウミユスリカの仲間
潮間帯の海藻上で交尾するウミユスリカの仲間

 うみにすむこんちゅうには、はんもくのアメンボ、しょうもくのハネカクシ、そうもくのユスリカやガガンボのなかなどがいます。そのうち、がいようでもられるのはウミアメンボのなかだけです。それがい沿えんがんいきとくちょうかんたいらしています。うみにすむそうもくこんちゅうおおくは、ようちゅうだいいわひょうめんみつえたアオサやノリなどのかいそうるいべてせいちょうします。はるになるとしおいたタイミングでしてうみまわようおおかんさつすることができます。

岩の上のシリケンウミセミ
岩の上のシリケンウミセミ

 うみあいにもやくわりてきにもこんちゅうそうとうするものはこうかくるいかもしれません。こうかくるいこんちゅうおなじくせっそくどうぶつぶんるいされ、ぎょるいなどのおおがたどうぶつしょくささえるじゅうようそんざいです。すいちゅうにはカイアシるいやアミるいといったプランクトンせいかついとながたこうかくるいおおそんざいします。かいていにはだいしょうさまざまなこうかくるいらしています。エビやカニのなかからだおおきなこうかくるいだいひょうで、こんちゅううところのカブトムシやクワガタといったスターてきそんざいえるでしょう。

海藻上のトゲワレカラ
海藻上のトゲワレカラ

 いっぽうかいていらすがたこうかくるいだいひょうは、ワレカラやヨコエビのなかです。ワレカラは、かいそううえなどによくられるからだほそながもので、ナナフシあるいはカマキリのような姿すがたをしています。せいかつしつであるかいそうともおなじようないろをしているため、しゅうかんきょうむのがとてもじょうです。どうするときは、からだげたりばしたり、ぜんあしこう使つかってシャクトリムシのようにどうします。一カしょまっているときは、ながれでれるかいそうのようにゆらゆらうごいていたりと、こんちゅうとどこかうごきをせます。ワレカラなんていたことないというひとおおいとおもいますが、むかしはもっとみのあるそんざいだったようで、きんしゅう枕草子まくらのそうしげんものがたりといったてんぶんがくにもとうじょうする「むし」です。

石の上に群れるツツオウミセミ
石の上に群れるツツオウミセミ

 うみには、ぜんしょうかいしたフナムシのほか、ヘラムシ、コツブムシ、ウミセミ、ウミクワガタなどなど、こんちゅうっぽいまえのついたものすういますが、そのほとんどがこんちゅうではなくこうかくるいです。なぜうみこんちゅうすくないのか、そのゆうをめぐってはさまざまなせつていしょうされていますが、いまだはっきりとしたけつろんにはいたっておらずなぞのままです。(きゅうしゅうだいがくぞくあまくさりんかいじっけんしょあらかきせいじゅんきょうじゅ

かっきーのぷかぷか日記

かいようせいぶつせいかつようしき

 かいようせいぶつは、せいかつようしきをもとにニューストン、プランクトン、ネクトン、ベントスのおおきく4つのグループにけることができます。

 ニューストンはウミアメンボなど、すいめんじょうあるいはすいめんせっしてせいかつするもののことです。プランクトンとネクトンはどちらもすいちゅうせいかつするもので、どうせいかくてきよわすいちゅうただよっているものがプランクトン、さかなやイルカなどすいりゅうさからってかっぱつおよまわることができるものがネクトンとばれます。ベントスはかいていにくっついてせいかつするもののことです。ベントスにはどうせいのものだけでなく、フジツボやサンゴのようなちゃくせいのものがふくまれます。

 4つのグループはせいかつようしきによるるいけいなので、とくていぶんるいぐんだけではなくようぶんるいぐんこうせいされます。

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