福島原発、処理水放出を一時停止 電源ケーブル損傷か、作業員けが
東京電力は24日、福島第1原発で電源供給系統の一部が停止したことにより、処理水の海洋放出が約6時間半にわたり停止したと発表した。構内での掘削作業中に電源ケーブルを損傷したことが原因とみられる。50代の男性作業員1人が負傷し、医療機関に救急搬送された。意識はあるという。
電源停止を受け、災害時に対策本部を設置する免震重要棟の電源が非常用に切り替わった。1~3号機の原子炉注水設備や使用済み燃料プールの冷却設備は運転を継続しており、影響は出ていない。放射線監視装置の値にも異常はなかった。
第1原発では、昨年10月に多核種除去設備(ALPS)の配管を洗浄中の作業員が高濃度の放射性物質を含む廃液を浴びたほか、今年2月には汚染水を処理する「第2セシウム吸着装置」がある建屋の外に汚染水が漏れるなど、処理水に関連する設備でのトラブルが相次いでいる。
東電によると、電源停止は24日午前10時43分ごろに起き、処理水放出が自動停止した。1~4号機原子炉建屋の西側にある「大型機器点検建屋」の西側で作業が行われていた。
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