ツルばあちゃんの願い 作・ツルっ子 <くまにち童話>

熊本日日新聞 2024年4月26日 17:00

 91さいであのたびったツルばあちゃん。ますと、これまでとはまったちがったしょぶんがいることにきました。

 と、そのとき。「あなたは91ねんかんいっしょうけんめいきてきましたね。たのしいこと、うれしいことがたくさんあったとおもいますが、それじょうに、つらいこと、かなしいこともありましたよね。そのすべてをえてよくがんりました。がんってきてきたあなたへ、わたしからのごほうびがあります。これから、いちねんいちだけあなたのねがいをかなえてあげましょう」。どこからか、とてもやさしいこえこえてきました。

 そのこといたツルばあちゃん。これからさきも、ども、まご、ひまご姿すがたるためにはどうしたらいいだろうとかんがえました。

 さいしょは、ほしにしてもらおうとおもいました。でもそれでは、とおくからしかみんなの姿すがたることができません。つぎに、とりにしてもらおうとおもいました。でも、みんなはいろんなしょんでいて、それぞれのいえまわるのはたいへんです。

 もっとほうほうはないか。いろいろとかんがえて、ついにおもきました。それは、ぶんはなにしてもらうということでした。これからさき、どんなにねんげつっても、ぶんくなったおぼえていてくれるだろう。そして、そのには、ぶつだんはなそなえ、みんながわせにきてくれるだろう。そうおもったツルばあちゃんは、ぶつだんはなにしてもらおうとかんがえたのです。

 そこで、「わたしいちねんに1だけはなにしてください」とたのみました。すると、「わかりました。あなたのそのねがいをかなえてあげましょう」と、またどこからか、とてもやさしいこえこえてきました。

 ぶんねがいがかなえてもらえるとわかったツルばあちゃん。いまは、そのがくるのをたのしみにっています。ども、まご、ひまご姿すがたをこれからもつづけたいとねがったツルばあちゃんは、こうして、いちねんに1だけはなになり、みんなの姿すがたることができるようになりました。(さくしゃくまもとしゅ・63さい

絵・西小路修一
絵・西小路修一

「くまにち童話どうわ投稿とうこうまり

テーマ自由じゆう、900程度ていど発表はっぴょう作品さくひんかぎります。住所じゅうしょ氏名しめい、ペンネーム(希望きぼうしゃ)、年齢ねんれい職業しょくぎょうまたは学校がっこうめい学年がくねん電話でんわ番号ばんごういて〒860-8506、熊日くまにち編集へんしゅうきょくくまTOMO編集へんしゅうしつ くまにち童話どうわがかりへ。採用さいよう作品さくひん紙面しめん電子でんしばん掲載けいさい図書としょカード3000円分えんぶんおくります。

くまにち童話どうわ投稿とうこうはこちら

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
熊本のニュース