大津波伝える碑、3D画像に 山鹿市の県立装飾古墳館 写真を合成「現物に近い形」
熊本県立装飾古墳館(山鹿市)が、県内に甚大な被害をもたらした江戸時代の「寛政の大津波」を後世に継承するため、各地に建立された「津波碑」の3D画像化を進めている。
1792(寛政4)年、島原半島の雲仙・普賢岳の火山活動で眉山が崩壊。発生した津波は対岸の熊本を襲い、県内では5千人以上が犠牲になったとされる。
有明海沿岸には被害を伝える石碑や石塔などの「津波碑」が数多く残され、同館は現在49基を把握。犠牲者の供養碑や墓、津波に遭遇した際に取るべき行動を記した教訓碑、津波の到達地点を示す境石に分類されるという。
しかし近年は傷みも目立つことから、同館が2021年度に津波碑の3D画像化に着手、8割程度まで作業が進む。撮影した100枚以上の写真を合成することで「碑をさまざまな角度から立体的に捉え、現物に近い形で記録に残すことができる」と矢野裕介学芸課長(53)。
同館では企画展「災害から学ぶ歴史」を開催中。寛政の大津波の関連資料や3D画像の写真パネルを展示している。5月19日まで。月曜休館。(本田清悟)
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